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それから、どれだけの日々が過ぎたのか、
考えるのも忘れるほどの時間が過ぎて。

柘榴のない部屋で
心の端に湧いてくる男の名前から逃げるために、
日々行われる見知らぬ男達からの陵辱に
御堂は身体をと心を投げ打った。




かちゃり。
ドアのノブが回る。
けれど、部屋に居る男達は誰もそれを気にはしない。
大理石の床の上に四つんばいにさせられた御堂は、
後ろを男に突かれながら目隠しをされて、
もう一人の男の腰にしがみついて、モノをしゃぶっていた。
御堂の髪を掴み揺すぶる男は、荒い息をあげている。
御堂の目は、どろりと淫猥に濁り、唇の端には隠しきれない笑みが浮かぶ。
「どこに出して欲しい」
限界が近づいた男が、御堂の髪をいっそう強く掴みながら尋ねると、
深く咥えたままのくぐもった声で、
「飲ませて・・・欲しい・・・」
と答えた。
部屋に入ってきた男は、革張りのソファに深く座り、それを見つめている。
部屋なのに、帽子を取ることもしない。
「飲ませて欲しいなら、おねだりしないとなあ」
後ろで腰を振っていた男が、そう言うとさらに深く腰を差し入れた。
「んんっ・・・ああぁ。
お願い・・・します・・・。貴方の・・・・・を、飲ませてくだ・・・さい・・・・・」
頭を押さえられているから、口を離すことはできず、もごもごと懇願する。
そう言う御堂の表情には、嗜虐への明らかな悦びが見て取れた。
「いっぱい・・・飲みたい・・・」
そんな台詞を言う口元には涎が垂れ下がっていた。
待ちきれず先走りの汁を舌先でちろちろと舐め、美味しそうに喉を鳴らして、続きを期待する。
御堂の前は革の拘束具で硬く締め付けられていた。
イキたくてもイケない腰をもぞもぞと動かしている。
「残さず飲めよ」
そういうと、御堂の髪を掴んでいた手を離し、思い切り顔を強い力で掴むと
がくがくと揺さぶった。
喉奥にまで当たるモノに嘔吐しそうになるのを必死に堪え、目隠しの奥の目の端に涙が溜まる。
しばらくして口の中でびくびくとそれが震え、
白い白濁を口内に撒き散らした。
断続的に2度、3度。
濃い液が口中を汚す。
引き抜かれるそれを、名残惜しげにもう一度舌をはわせてから
御堂は、誰に躾られたのか、それを数度噛んでから飲み干した。
鼻に抜ける精臭が御堂の身体を高ぶらせる。
「濃くて、おいし・・・かったです・・・ん、んっ」
頬や耳が真っ赤に染まっている。
淫猥な台詞を口に出すことにも何のためらいはない。
後ろの男も御堂のその様子に嗜虐心をそそられたのか、どんどんと腰を動かすスピードが上がる。
鞭うつような乾いた音が部屋に響く。
「あ・・・・ん・・・・はぁ・・・・・・」
しがみつくものがなくなった身体は顔を床に擦り付けた状態で、腰だけを高く突き出している。
「これでも舐めてろよ」
そう言って出された男の足を一本一本美味しそうにねぶる。
そうする間にも後ろの動きはどんどん激しく、性急になる。
男の荒い息と、御堂の甘い声がどんどん高まっていく。
「んん・・・ふっ・・・あああああああっ・・・・・」
中に、どっと注ぎ込む暖かい液体に、身体が歓ぶ。
出し終えた男が、締め、とばかりに御堂の尻を高く張り上げた。
ぱあんっ。
「あ゛あっ」
高く響く音に、御堂はドライオーガズムを迎え、びくびくと身体を震わせてぐったりと冷たい床に身体を横たえた。
男たちは満足したのかあとは御堂に興味も示さずに部屋を出て行った。
御堂は一人、余韻に浸っている。
上気した顔は、口がだらしなくあき、
もう何も考えていないことを告げていた。



(頃合かもしれませんね)

革張りの椅子に座った男が、にい、と笑った。












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